メンタルヘルスへのアーユルヴェーダのアプローチ

アーユルヴェーダセルフケア

アーユルヴェーダでは、身体と心と魂の3つのバランスが保たれたときに、健康な状態であると考えます。心は、健康を保つための1つの柱と考えられているので、心の病である精神疾患を抱えると、やがて身体疾患を引き起こします。心は、感覚器官と魂を繋ぐ架け橋のような役割も果たしています。心と感覚器官とのアクセスに滞りが生じると、魂へ情報が届かなくなってしまい、心は、健康と幸福(自分らしく生きる)源でもあります。

心の主題

心は、多くの感覚器官と繋がっているため多数あるようにも感じられますが、ただ一つです。また、一体性と繊細さは心の特性でもあるかもしれません。

5つの心の性質

  1. 色々なことを考えるーチンチャ
  2. 善と惡を分析するーヴィチャリヤ
  3. 推測と推論をするーウヒャム
  4. 心を集中して何かに集中するーディエヤ
  5. 善と悪の区別に基づいた決意や決断をするーサンカルパム

これら以外にも、心が把握し理解する領域に属するものには、幸福感・悲しみ・苦しみ・ストレス・憎しみ・欲望・拒絶・心が理解するものも存在し、これらも心の主題となります。

                                        心は健康な毎日を過ごすための操縦士

心は行動することで知覚できます。

身体は乗り物、魂は乗車している人、心は操縦士となります。感覚器官は乗り物を動かすためのシステムであり、心と繋がっている魂に利益をもたらします。ただ、知識に欠けている、無思慮、無分別な知性と制御されていない心は、壊れた乗り物と同等になります。

心が不健康になる原因

心が不健康になる原因には、3種類あります。

心を十分に活用していない場合には、心が不健康になります。

例えば、考えない、知識を得ることに取り組まない、祈らない、書を読まないなどです。

心の過剰に活用する場合にも、心は不健康になります。

例えば、考えすぎ、いらないことを推測するや分析するなどです。

心を謝って活用する場合にも、心は不健康になります。

例えば、望ましくないこと、不調和を生み出すことを考えるなどです。

これらは、心のドーシャのアンバランスを引き起こし、やがて精神障害へと陥ってしまう可能性が考えられます。

メンタルヘルスを維持するために

メンタルヘルスを維持するためには、適切な睡眠、健康的な食事、怠惰や先延ばしを避ける、朝早く起きる、瞑想の実践、精神を強化などがありますが、一番大切なことは

正直になること

自分が行っていることを偽りなく話し、自分が言っていることを有限実行すれば、内部環境と外部環境の間に相違がなく、隠すための嘘をつく必要がなくなります。

正直でいられると勇気をもたらし、思考を明瞭にし、自然と笑顔が生まれ、ストレスがなくなります。

日々の小さな嘘を避けるよう努めなければいけません。

誠実であること、自分に正直であることは、メンタルヘルスに大切です。正直であることは、自己認識力を向上させ、信頼性を高め、偽りの友人や偽りの生活を取り除き、生活を整理して複雑な問題を解消してくれるでしょう。

また、内面も外面も同一での同じ人間であることは、私たちが到達できる最高の精神状態であり、誠実であり続けることは、今の時代において最も偉大な精神修行かもしれません。

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