一年の始まりに『サンカルパ』という新しい誓いを

アーユルヴェーダの智慧

アーユルヴェーダには、人生をより良く、豊かに生きるための智慧がたくさん詰まっています。
今回は、新しい年の始まりや、何か節目を迎えるときに心の支えとなる「サンカルパ」についてご紹介します。

サンカルパとは?

「サンカルパ(Sankalpa)」は、サンスクリット語で「最高の真実とのつながり」「心からの誓い」という意味があります。
願望や目標を叶えるためのものにも見えますが、本質は少し違います。
サンカルパは、本当の自分とつながり、心の深い部分から湧き上がる意図を明確にすること
それは、心を癒し、内なる成長を助けるやさしい誓いなのです。

新年に限らず、人生の節目や新しい一歩を踏み出したいときなどにも、ぜひ取り入れてみてください。

サンカルパを行う前に

 まずは、自分と静かに向き合える空間づくりから。
たとえば年末の大掃除のように、部屋のチリやホコリを祓い、不要なものを手放すことで、空間に清らかなエネルギーが流れはじめます。
静かで整った空間は、自分の内側へと意識を向ける助けになります。

サンカルパの見つけ方と実践方法

サンカルパは、すぐに見つかるとは限りません。
でも、大丈夫。焦らず、じっくりと自分と対話していきましょう。

ステップ1:意図を明確にする

まず、「どんな自分でありたいか」「どう在りたいか」を考えます。
例:もっと自然体で生きたい、人の役に立ちたい、自分を信じたい など。

ステップ2:肯定的でシンプルな言葉にする

意図を、現在形で肯定的な言葉にまとめます。
例:「私は人に信頼される存在です」「私は自分を大切にしています」

ステップ3:書き出す

新しいノートや紙を用意して、ステップ1・2の内容を書き出しましょう。
書くことで、自分との約束がより明確になります。

ステップ4:毎日触れる

できるだけ毎日、書いたサンカルパを目にし、声に出して読み上げましょう。
「できる」と信じて言葉にすることで、意識が自然とその方向に向かっていきます。

ステップ5:手放す

サンカルパを強く意識しすぎる必要はありません。
執着せずに、そっと心に置いておく感覚で。やがて、その在り方が自然と現実となっていきます。

最後に

アーユルヴェーダでは、「人生は自分で創り出すもの」とされています。
外側の出来事に振り回されすぎず、自分の内側にある真実に耳を傾けること
それが、日々を健やかに、そして悦びに満ちたものにするための第一歩です。

「サンカルパ」は、あなた自身が自分の人生に贈る、心からのギフト。
一年の始まりや、人生の節目に。
自分との誓いを立てて、心にそっと灯をともしてみてください。

皆さまの一年が、健やかであたたかな喜びに満ちたものとなりますように。

 

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